施工管理技士 学習ノート電気通信工事・第一次検定
電気通信工事 · 第一次検定

電気通信工事施工管理技士
学習ノート

出題は大きく5分野。工学の基礎から設備・関連・施工管理法・法規までを、図解と要点で整理し、確認問題で総ざらいします。

第1章 — ELECTRICAL / COMMUNICATION THEORY

電気通信工学

電気回路の基本計算、電磁気、半導体・論理回路、信号と変調、伝送品質などが問われる。公式の意味と単位を理解し、直並列回路、交流電力、デシベル、標本化などの基本計算を確実にすることが重要である。
直列接続 R₁R₂ R = R₁ + R₂(電流が共通) 並列接続 R₁R₂ 1/R = 1/R₁ + 1/R₂(電圧が共通)
図 1-1抵抗の直列接続と並列接続
最大値 Vm 実効値 ≒ 0.707 Vm 時間 t(1周期 T = 1/f)
図 1-2正弦波交流の最大値と実効値
AND 両方1で1 OR どちらか1で1 NOT 反転 NAND ANDの否定 ド・モルガンの法則 ¬(A+B) = ¬A · ¬B / ¬(A · B) = ¬A + ¬B  XOR:入力が異なるとき 1
図 1-3論理ゲートの記号とド・モルガンの法則
AM(振幅変調) 振幅が情報で変化(包絡線) FM(周波数変調) 周波数(波の密度)が変化・振幅雑音に強い
図 1-4AM(振幅変調)とFM(周波数変調)の波形
標本化 → 量子化 → 符号化 標本化定理 fs ≥ 2·fmax
図 1-5A/D変換(標本化・量子化・符号化)と標本化定理

1.1電気理論と直流回路

  • オームの法則は、電圧・電流・抵抗の関係を表し、V=IRである。
  • 抵抗の直列接続では各抵抗に同じ電流が流れ、合成抵抗は各抵抗の和となる。並列接続では各抵抗の端子電圧が等しく、合成抵抗は最小の抵抗値より小さくなる。
  • 重要数値/用語: 直列はR=R₁+R₂+…、並列は1/R=1/R₁+1/R₂+…、電力はP=VI=I²R=V²/R

1.2交流・電力・力率

  • 正弦波交流では、実効値は同じ発熱作用を生じる直流値を表す。正弦波の実効値は最大値の1/√2倍である。
  • 交流回路では、抵抗で電圧と電流が同相、コイルで電流が電圧より遅れ、コンデンサで電流が電圧より進む。
  • 重要数値/用語: 周期T=1/f、有効電力P=VIcosφ[W]、皮相電力S=VI[VA]、力率=cosφ=P/S

1.3電磁気

  • 電流が流れる導体の周囲には磁界が発生し、その向きは右ねじの法則で求められる。
  • 電磁誘導では、磁束が変化すると起電力が生じる。誘導電流は磁束の変化を妨げる向きに流れる。
  • 重要数値/用語: ファラデーの法則、レンツの法則、理想変圧器ではV₁/V₂=N₁/N₂、電磁波の速度は真空中で約3.0×10⁸m/s

1.4電子回路と半導体

  • ダイオードは主に一方向へ電流を流し、整流や逆流防止に用いられる。整流後の脈流はコンデンサなどの平滑回路で変動を小さくする。
  • トランジスタは増幅やスイッチングに用いられる。バイポーラトランジスタは電流制御形、FETは電圧制御形である。
  • 重要数値/用語: P形半導体の多数キャリアは正孔、N形半導体の多数キャリアは自由電子、代表回路は整流・平滑・増幅・発振・フィルタ回路

1.5論理回路

  • ANDはすべての入力が1のときだけ1、ORはいずれかの入力が1なら1、NOTは入力を反転する。
  • NANDはANDの否定、NORはORの否定であり、どちらも単独の組合せで任意の論理回路を構成できる。
  • 重要数値/用語: XOR(排他的論理和)は入力が異なるとき1、ド・モルガンの法則は¬(A+B)=¬A·¬B、¬(A· B)=¬A+¬B

1.6アナログ・デジタル信号と情報理論

  • アナログ信号は時間・振幅が連続的に変化し、デジタル信号は離散的な値で情報を表す。
  • A/D変換は標本化、量子化、符号化の順に行う。標本化周波数が不足すると折返し雑音が発生する。
  • 重要数値/用語: 標本化定理はfs≥2fmax、情報量はI=-log₂p[bit]、1シンボル当たりの情報量はM値方式でlog₂M[bit]

1.7変調方式

  • AMは搬送波の振幅、FMは搬送波の周波数を情報信号に応じて変化させる。一般にFMはAMより振幅雑音の影響を受けにくい。
  • PCMはアナログ信号を標本化、量子化、符号化してデジタル信号として伝送する方式である。
  • 重要数値/用語: ASKは振幅、FSKは周波数、PSKは位相を変化させる。QPSKは1シンボルで2bit、16QAMは1シンボルで4bitを表す

1.8伝送・雑音

  • 伝送損失が大きいほど受信電力は小さくなる。増幅器や中継器は信号を補償するが、アナログ増幅では雑音も同時に増幅される。
  • 雑音には熱雑音、誘導雑音、インパルス雑音、漏話などがある。インピーダンス不整合は反射を生じ、伝送品質を低下させる。
  • 重要数値/用語: 電力比のデシベル値は10log₁₀(P₂/P₁)、同一インピーダンスの電圧比は20log₁₀(V₂/V₁)、S/N=10log₁₀(PS/PN)[dB]

覚えておきたい要点

  • オームの法則は「電圧=電流×抵抗」。直列は抵抗を足し、並列は逆数を足す。
  • コイルでは電流が遅れ、コンデンサでは電流が進む。「Lは遅れ、Cは進み」で覚える。
  • 力率が低いと、同じ有効電力を送るために大きな電流が必要となり、電力損失が増える。
  • PCMの順序は「標本化→量子化→符号化」。標本化周波数は最高周波数の2倍以上とする。
  • デシベルでは、電力比10倍が10dB、100倍が20dB、同一インピーダンスの電圧比10倍が20dBである。
○×確認問題(クリックで解答)
Q110Ωと20Ωの抵抗を直列接続したとき、合成抵抗は30Ωである。
A. ○。直列接続の合成抵抗は各抵抗の和である。
Q2コンデンサだけの交流回路では、電流は電圧より遅れる。
A. ×。コンデンサでは電流が電圧より進む。
Q3PCMで行う処理の正しい順序は「量子化→標本化→符号化」である。
A. ×。正しくは「標本化→量子化→符号化」である。
Q4QPSKは1シンボルで何bitの情報を表せるか。
A. 2bit。4種類の位相を用いるため、log₂ 4=2bitである。
Q5信号電力が雑音電力の100倍であるとき、S/Nは何dBか。
A. 20dB。10log₁₀100=20dBである。
▣ 本試験形式(四択)選択肢をタップで正誤判定

問1単相交流回路において、電圧が100 V、電流が5 A、力率が0.8であるとき、有効電力として正しいものはどれか。

  • 300 W
  • 400 W
  • 500 W
  • 625 W
正解 イ. 有効電力はP=VIcosφより、100×5×0.8=400 Wである。500 VAは皮相電力であり、有効電力ではない。

問2電磁誘導に関する記述として、最も適当なものはどれか。

  • コイルを貫く磁束が変化すると、コイルに誘導起電力が生じる。
  • 一定の磁束がコイルを貫いていれば、常に誘導起電力が生じる。
  • 誘導起電力の向きは、磁束の変化を促進する向きとなる。
  • 誘導起電力の大きさは、コイルの巻数に関係しない。
正解 ア. ファラデーの法則により、コイルを貫く磁束が時間的に変化すると誘導起電力が生じる。その向きは磁束の変化を妨げる向きで、巻数が多いほど起電力は大きい。

問3半導体素子に関する記述として、最も適当なものはどれか。

  • ダイオードは、主として電流を一方向に流す整流作用をもつ。
  • トランジスタは、交流を直流に変換する機能だけをもつ。
  • 発光ダイオードは、逆方向電流によって通常発光する。
  • ツェナーダイオードは、順方向電圧を一定に保つ目的だけに用いられる。
正解 ア. ダイオードは順方向に電流を流しやすく、逆方向には流しにくい性質を利用して整流に用いられる。ツェナーダイオードは主に逆方向の降伏領域を利用して定電圧を得る。

問42入力NAND回路の入力A、Bがともに1であるとき、出力として正しいものはどれか。

  • 0
  • 1
  • Aと同じ値
  • 入力の変化に関係なく不定
正解 ア. NANDはANDの出力を反転する回路であり、A=1、B=1ではAND出力が1となるため、NAND出力は0となる。

問5最高周波数が3.4 kHzのアナログ信号を、標本化定理に従って標本化する場合、標本化周波数として適当なものはどれか。

  • 1.7 kHz
  • 3.4 kHz
  • 6.0 kHz
  • 8.0 kHz
正解 エ. 標本化定理ではfs≥2fmaxが必要であり、2×3.4=6.8 kHz以上としなければならない。選択肢では8.0 kHzが条件を満たす。

問6伝送信号の電力が1 mW、同じ点における雑音電力が1 μWであるとき、信号対雑音比をデシベルで表した値として正しいものはどれか。

  • 10 dB
  • 20 dB
  • 30 dB
  • 40 dB
正解 ウ. 電力比は1 mW÷1 μW=1000であり、信号対雑音比は10log10(1000)=30 dBとなる。
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解説
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第2章 — COMMUNICATION FACILITIES

電気通信設備

有線・無線通信設備、ネットワーク、情報通信システム、放送設備、電源・接地設備について、構成機器の役割や伝送方式が問われる。第一次検定では、用語の組合せ、機器を配置する階層、光・無線・メタル伝送の特徴、代表的な規格値を整理することが重要である。
クラッド(低屈折率) コア(高屈折率) クラッド 境界で全反射をくり返し、光が伝わる
図 2-1光ファイバの構造と全反射
7 アプリケーション層6 プレゼンテーション層5 セッション層4 トランスポート層3 ネットワーク層2 データリンク層1 物理層 TCP/UDP・IP LAN・ケーブル OSI参照モデル(上位=アプリに近い/下位=物理に近い)
図 2-2OSI参照モデル7階層とTCP/IPの対応
スター型 バス型 リング型
図 2-3代表的なネットワークトポロジ
OLT 局側 光スプリッタ ONUONUONU 加入者側(1心を分岐)
図 2-4PON(受動光ネットワーク)の構成

2.1有線電気通信設備

  • 光ファイバは低損失・広帯域で、電磁誘導の影響を受けにくい。シングルモードは長距離・大容量伝送、マルチモードは比較的短距離のLANなどに用いる。
  • メタルケーブルは電気信号を伝送し、対より線では2本の導体をより合わせて電磁誘導や漏話を低減する。
  • LANの水平配線では、パッチコードなどを含むチャネル全長と、固定配線であるパーマネントリンクを区別する。
  • PONは、局側のOLTと加入者側のONUを光スプリッタで分岐接続し、1本の光ファイバを複数利用者で共用する。
  • 重要数値/用語: LAN配線のチャネル長は原則100m以下、パーマネントリンクは90m以下。OLT=局側装置、ONU=加入者側装置、PON=受動光ネットワーク。

2.2無線通信設備

  • アンテナの利得は特定方向へ電波を集中させる能力を表し、指向性が鋭いほど一般に利得は高くなる。
  • 送受信アンテナの偏波が一致しないと偏波損失が生じる。代表的な偏波には水平偏波、垂直偏波、円偏波がある。
  • 携帯電話網はサービスエリアをセルに分割し、基地局間を移動しても通信を継続するハンドオーバを行う。
  • マイクロ波通信は見通し内伝搬が基本で、降雨減衰、反射、回折、フェージングなどを考慮する。衛星通信は広域性・同報性に優れるが、伝搬遅延が大きい。
  • 重要数値/用語: 静止衛星の高度は赤道上空約35,786km。パラボラアンテナは高利得・鋭い指向性をもつ。

2.3ネットワーク

  • OSI参照モデルは、第1層から物理、データリンク、ネットワーク、トランスポート、セッション、プレゼンテーション、アプリケーションの7層で構成される。
  • スイッチは主に第2層でMACアドレスを基にフレームを転送し、ルータは第3層でIPアドレスを基に異なるネットワーク間のパケットを転送する。
  • TCPはコネクション型で、確認応答や再送制御により信頼性を確保する。UDPはコネクションレス型で、リアルタイム性や処理の軽さを重視する通信に適する。
  • LANは建物・敷地内など比較的狭い範囲のネットワーク、WANは拠点間など広い範囲を接続するネットワークである。
  • 重要数値/用語: IPv4アドレスは32ビット、IPv6アドレスは128ビット。MACアドレスは通常48ビット。

2.4情報通信システム

  • PBXは内線相互の接続や、内線と外線との交換接続を行う。IP-PBXは音声をIPパケットとして扱う。
  • VoIPでは音声を符号化・パケット化してIP網で伝送し、遅延、ジッタ、パケット損失が通話品質に影響する。
  • クライアントサーバ方式ではサーバが処理や資源を提供し、クライアントがサービスを要求する。
  • 監視カメラ、入退室管理、インターホン、非常通報、情報表示、IoTなどでは、必要な伝送容量、遅延、信頼性、セキュリティを考慮する。
  • 重要数値/用語: QoS=通信品質を確保する制御、PoE=LANケーブルを通じて端末へデータと電力を供給する技術。

2.5放送設備

  • 日本の地上デジタルテレビ放送はISDB-T方式を採用し、マルチパスに強いOFDMによって多数の直交する搬送波を用いる。
  • 1チャンネルを13のセグメントに分割し、中央の1セグメントを携帯端末向けのワンセグ放送に利用できる。
  • CATVはヘッドエンドで放送信号を受信・処理し、幹線・分配線・分岐器などを経て加入者へ配信する。
  • 同軸ケーブルの損失は一般に周波数が高いほど大きくなるため、増幅器の利得だけでなく周波数特性も調整する。
  • 重要数値/用語: ISDB-T=日本の地上デジタル放送方式、OFDM=直交周波数分割多重、地上デジタル放送の1チャンネル=13セグメント。

2.6電源設備・接地

  • 通信設備では商用電源の停電や電圧変動に備え、整流装置、蓄電池、UPS、自家発電設備などを組み合わせる。
  • UPSは停電時にも負荷へ電力を供給し、瞬時停電や電圧変動による通信設備の停止・誤動作を防止する。
  • 接地は感電防止、機器保護、基準電位の安定、雷サージや雑音の低減を目的とする。
  • 接地線はできるだけ短く直線的に施工し、過度な曲げやループを避ける。SPDは雷などによる過渡的な過電圧を制限する。
  • 重要数値/用語: D種接地工事の接地抵抗値は原則100Ω以下。UPS=無停電電源装置、SPD=サージ防護デバイス。

覚えておきたい要点

  • 「光は電磁誘導を受けにくい、メタルは漏話・誘導対策が必要」が基本比較である。
  • PONのひっかけは装置の位置で、「局にOLT、加入者宅にONU、途中に無給電の光スプリッタ」と覚える。
  • OSIの機器対応は「ハブ1層、スイッチ2層、ルータ3層」が頻出である。
  • TCPは信頼性重視、UDPは低遅延・軽量重視であり、「UDPにも必ず再送制御がある」は誤り。
  • 地上デジタル放送はOFDM・13セグメント、静止衛星は赤道上空約3.6万kmをセットで覚える。
○×確認問題(クリックで解答)
Q1光ファイバはメタルケーブルより電磁誘導の影響を受けやすい。○か×か。
A. ×。光ファイバは非導電性で、電磁誘導の影響を受けにくい。
Q2PONにおいて、加入者側に設置される装置はOLTとONUのどちらか。
A. ONU。OLTは通信事業者の局側に設置される。
Q3IPアドレスを基に異なるネットワーク間のパケットを転送する機器は、ルータとスイッチのどちらか。
A. ルータ。主にOSI参照モデルの第3層で動作する。
Q4地上デジタルテレビ放送の1チャンネルは何セグメントで構成されるか。
A. 13セグメント。中央の1セグメントをワンセグ放送に利用できる。
Q5D種接地工事の接地抵抗値は、原則として100Ω以下である。○か×か。
A. ○。漏電遮断器の条件による緩和はあるが、原則値は100Ω以下である。
▣ 本試験形式(四択)選択肢をタップで正誤判定

問1光ファイバケーブルおよびその測定に関する記述として、適当でないものはどれか。

  • シングルモード光ファイバは、一般にマルチモード光ファイバより長距離・大容量伝送に適している。
  • 光ファイバを許容曲げ半径より小さく曲げると、曲げ損失が増加することがある。
  • 融着接続では、光ファイバの軸ずれや端面不良が接続損失の原因となる。
  • OTDRは、メタルケーブルの導体抵抗を測定するための装置である。
正解 エ. OTDRは光パルスの後方散乱光などを利用し、光ファイバの損失や障害位置を測定する装置である。メタルケーブルの導体抵抗は抵抗計などで測定する。

問2メタルケーブルを用いたLAN配線に関する記述として、適当でないものはどれか。

  • 1000BASE-Tでは、一般にツイストペアケーブルの4対すべてを使用する。
  • 平衡配線のチャネル長は、一般に最大100 mを基本とする。
  • PoEでは、LANケーブルを利用して対応機器へデータと電力を供給できる。
  • シールド付きツイストペアケーブルは、接地処理の状態に関係なく電磁ノイズの影響を完全に防止できる。
正解 エ. シールド付きケーブルでもノイズを完全には防止できず、適切な接地や施工が必要である。他の記述は一般的なLAN配線の特徴として正しい。

問3PON方式の光アクセスシステムに関する記述として、最も適当なものはどれか。

  • 通信事業者側の装置をONU、加入者側の装置をOLTという。
  • 光スプリッタは、電源を必要とせず光信号を分岐・結合する受動部品である。
  • OLTから各加入者まで、必ず1本ずつ専用の光ファイバを敷設する。
  • 上り通信と下り通信には、必ず同一波長を使用する。
正解 イ. PONでは受動型の光スプリッタによって1本の光ファイバを複数加入者で共有する。OLTは通信事業者側、ONUは加入者側に設置され、上下方向には通常異なる波長が用いられる。

問4アンテナ、携帯通信、衛星通信およびマイクロ波通信に関する記述として、適当でないものはどれか。

  • アンテナの利得は、特定方向に電波を集中して放射または受信する能力を表す。
  • マイクロ波通信では、一般に送受信アンテナ間の見通しを確保する必要がある。
  • 静止衛星を利用する通信は、一般に地上の近距離通信より伝搬遅延が大きい。
  • 携帯電話基地局のセルを小さくすると、必ず使用できる周波数帯域そのものが広くなる。
正解 エ. セルの小セル化は周波数の繰返し利用による収容能力向上に有効だが、割り当てられた周波数帯域そのものが広がるわけではない。他の記述は各無線設備の基本的な特徴である。

問5TCP/IPとOSI参照モデルに関する組合せとして、最も適当なものはどれか。

  • IP ― トランスポート層
  • TCP ― ネットワーク層
  • MACアドレス ― データリンク層
  • DNS ― 物理層
正解 ウ. MACアドレスはOSI参照モデルのデータリンク層で用いられる。IPはネットワーク層、TCPはトランスポート層、DNSはアプリケーション層に対応する。

問6地上デジタル放送、CATV、電源設備および接地に関する記述として、適当でないものはどれか。

  • 地上デジタルテレビ放送では、マルチパス妨害に比較的強いOFDM方式が用いられている。
  • CATV設備では、同軸ケーブルと光ファイバを組み合わせた伝送網が用いられることがある。
  • UPSは、停電時などに負荷へ一定時間電力を供給するために用いられる。
  • 接地工事の主な目的は、通信信号の周波数を高くすることである。
正解 エ. 接地は感電防止、機器保護、雷サージやノイズの影響低減などを目的として行うもので、通信信号の周波数を高くするものではない。
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第3章 — RELATED FIELDS

関連分野

電気通信工事に関連する電気・機械・土木・建築設備の基礎知識と、設計、積算、契約、測量および材料の性質が問われる。第一次検定では、用語の定義、設備の用途、施工上の注意点、契約当事者の責任を正しく区別することが重要である。

3.1電気設備(受変電・配電・照明)

  • 受変電設備は、受電した電力を変圧器で使用電圧に変換し、配電盤から各負荷へ供給する設備である。
  • 遮断器は事故電流を遮断できるが、断路器は原則として無負荷状態の回路を切り離すために使用する。
  • 接地は、感電・火災・機器損傷の防止や、通信設備における基準電位の確保を目的とする。
  • 照度は面に入射する光束の密度であり、照明計画では用途、保守率、まぶしさ、反射率などを考慮する。
  • 重要数値/用語: 低圧は直流750V以下、交流600V以下。高圧は直流750V・交流600Vを超え、7,000V以下。特別高圧は7,000Vを超える電圧。照度の単位はルクス(lx)で、1lx=1lm/m²。

3.2機械設備

  • 空気調和設備は、温度、湿度、気流、清浄度などを調整し、室内環境や機器の運転条件を維持する。
  • 換気方式には自然換気と機械換気があり、発熱量の大きい通信機械室では必要換気量や冷房負荷を検討する。
  • 給排水設備では、給水管と排水管の交差・離隔、漏水対策、勾配、保守点検スペースに注意する。
  • ポンプのキャビテーションは、吸込側の圧力低下によって気泡が発生・消滅し、騒音、振動、損傷を生じる現象である。
  • 重要数値/用語: 顕熱は温度変化に使われる熱、潜熱は水分の相変化に使われる熱。冷房負荷には人体、照明、機器、外気、日射などが含まれる。

3.3土木(掘削・埋設・管路・とう道)

  • 掘削前には、図面、試掘、探査などにより既設の電力線、通信線、ガス管、上下水道管の位置を確認する。
  • 掘削では地山の種類、深さ、地下水、周辺荷重を考慮し、必要に応じて法面勾配、土留め、排水設備を設ける。
  • 埋戻しは管路周囲を偏りなく締め固め、管の移動、変形、損傷や将来の路面沈下を防止する。
  • 管路には適切な勾配を設け、接続部への異物・水の侵入を防ぎ、通線前に導通、清掃、必要な試験を行う。
  • とう道は多数のケーブルを収容し、内部で布設・保守作業ができる地下構造物であり、換気、排水、照明、防火、避難対策が必要である。
  • 重要数値/用語: ハンドホール・マンホールはケーブルの接続、分岐、引入れ、保守に使用する。曲線部ではケーブルの許容曲げ半径と許容張力を守る。

3.4建築の基礎知識

  • 建築物の主要構造には木造、鉄骨造、鉄筋コンクリート造、鉄骨鉄筋コンクリート造などがある。
  • 固定荷重は建物自体の重量、積載荷重は人や物品などによる荷重であり、風、積雪、地震による荷重も考慮する。
  • 梁・柱・耐力壁などの構造部材を無断で切断・開口してはならず、配管・配線用開口は設計段階で調整する。
  • 防火区画をケーブルや管路が貫通する部分には、所定の防火性能を維持する貫通部処理を行う。
  • 二重床や天井内では、他設備との干渉、支持方法、保守空間、点検口の位置を確認する。
  • 重要数値/用語: 鉄筋コンクリートは、コンクリートの圧縮に強い性質と鉄筋の引張りに強い性質を組み合わせた構造である。

3.5設計・積算・契約

  • 設計図書は、工事目的物の内容や施工条件を示す図面、仕様書、現場説明書、質問回答書などで構成される。
  • 積算では、材料費、労務費、機械経費などの直接工事費に、共通仮設費、現場管理費、一般管理費等を加えて工事費を算定する。
  • 数量計算では、図面と仕様書を照合し、単位、寸法、重複計上、計上漏れに注意する。
  • 公共工事標準請負契約約款では、設計図書の不一致や予期できない施工条件を発見した場合、受注者は監督員へ通知し、発注者による確認・調査を受ける。
  • 設計図書の変更により請負代金額や工期の変更が必要となる場合は、契約に基づいて協議・変更を行う。
  • 重要数値/用語: 契約当事者は発注者と受注者。監督員は工事を監督し、検査員は完成した工事目的物などを検査するため、両者の役割を混同しない。

3.6測量

  • 水準測量は地点間の高低差を求める測量で、レベルと標尺を使用する。
  • 後視は標高が既知の点に立てた標尺を読むこと、前視は標高を求める点に立てた標尺を読むことである。
  • 器械高は既知点の標高に後視を加えて求め、求点の標高は器械高から前視を差し引いて求める。
  • トラバース測量は、距離と角度を順次測定して測点の平面位置を求める。
  • 測量では、往復観測、閉合、複数回の観測などによって誤差を確認し、測点や基準点を確実に保護する。
  • 重要数値/用語: 求点標高=既知点標高+後視-前視。ベンチマーク(BM)は標高の基準となる水準点である。

3.7材料

  • コンクリートはセメント、水、細骨材、粗骨材などからなり、水セメント比が過大になると一般に強度・耐久性が低下する。
  • コンクリートの締固め不足は豆板などの原因となり、急激な乾燥や不適切な養生はひび割れを生じさせる。
  • 鋼材は強度と靱性に優れるが腐食するため、塗装、めっきなどの防食処理を行う。
  • 硬質ポリ塩化ビニル管は耐食性、電気絶縁性、施工性に優れるが、衝撃や高温への配慮が必要である。
  • ポリエチレン管は耐食性、可とう性、耐衝撃性に優れ、地盤変位への追従性を有する。
  • 重要数値/用語: セメントは水との水和反応で硬化する。モルタルは一般にセメント・水・細骨材、コンクリートはこれに粗骨材を加えた材料である。

覚えておきたい要点

  • 断路器は無負荷で切り離す機器、遮断器は負荷電流や事故電流を遮断する機器である。
  • 電圧区分は「交流600・直流750・特高7,000」をセットで覚える。
  • 掘削は「既設物確認→掘削・土留め→管路施工→埋戻し・締固め」の順序を意識する。
  • 水準測量は「標高に後視を足し、前視を引く」と覚える。
  • 設計図書の不一致や予期できない地中障害物を発見しても、受注者が独断で設計変更せず、まず監督員へ通知する。
○×確認問題(クリックで解答)
Q1交流600Vの電路は、電圧区分上の高圧に該当する。○か×か。
A. ×。交流600V以下は低圧に該当する。
Q2断路器は、短絡事故時の大電流を遮断することを主目的とする。○か×か。
A. ×。事故電流の遮断には遮断器を用い、断路器は原則として無負荷回路の切離しに用いる。
Q3既知点の標高が20.00m、後視が1.20m、前視が0.80mの場合、求点の標高はいくらか。
A. 20.40m。20.00+1.20-0.80で求める。
Q4掘削中に設計図書にない埋設管を発見した場合、受注者は直ちに独自の判断で移設する。○か×か。
A. ×。工事への影響を防止したうえで監督員へ通知し、確認・調査と指示を受ける。
Q5コンクリートは、一般に水セメント比を過大にすると強度と耐久性が向上する。○か×か。
A. ×。過大な水セメント比は一般に強度・耐久性を低下させる。
▣ 本試験形式(四択)選択肢をタップで正誤判定

問1変圧器を並行運転するための条件として、最も不適当なものはどれか。

  • 一次側及び二次側の定格電圧が等しいこと
  • 極性が一致していること
  • 百分率インピーダンスが著しく異なること
  • 三相変圧器では相回転及び位相変位が一致していること
正解 ウ. 百分率インピーダンスが著しく異なると、負荷が各変圧器の容量に応じて適切に分担されない。定格電圧、極性、相回転及び位相変位の一致は並行運転の基本条件である。

問2空気調和設備に用いられる冷却塔の主な役割として、最も適当なものはどれか。

  • 冷却水の熱を外気へ放出する
  • 冷媒を直接圧縮する
  • 室内空気の粉じんを除去する
  • ボイラへの給水を加熱する
正解 ア. 冷却塔は、冷凍機などから戻る冷却水の熱を、外気との接触や水の蒸発によって大気へ放出する。冷媒の圧縮は圧縮機、粉じんの除去はエアフィルタの役割である。

問3地下管路工事の掘削作業に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • 着工前に地下埋設物の位置を図面や試掘によって確認する
  • 地山の状態や掘削深さに応じて、土止め支保工などを設ける
  • 掘削土は、崩壊防止のため掘削部の縁から離して置く
  • 湧水が生じた場合は、掘削底面を乱さないよう排水せずに施工を続ける
正解 エ. 湧水は掘削底面の軟弱化や土砂崩壊の原因になるため、適切な排水設備を設けて処理する。地下埋設物の確認、土止め、掘削土の適切な配置はいずれも安全上必要である。

問4鉄筋コンクリート造における鉄筋のかぶり厚さを確保する主な目的として、最も適当なものはどれか。

  • コンクリートの単位水量を増加させるため
  • 鉄筋を腐食や火熱から保護するため
  • コンクリートの硬化時間を短縮するため
  • 建築物の自重を小さくするため
正解 イ. かぶり厚さは、鉄筋を外気、水分、塩分及び火熱から保護し、耐久性や耐火性を確保するために必要である。単位水量や硬化時間を調整するものではない。

問5公共工事標準請負契約約款に基づき、受注者が設計図書の表示に明らかな誤りを発見した場合の対応として、最も適当なものはどれか。

  • 受注者の判断だけで設計を変更し、そのまま施工する
  • 工事完成後に発注者へまとめて報告する
  • 直ちにその旨を監督員に通知し、確認を請求する
  • 設計図書を無視し、最も工事費が安くなる方法で施工する
正解 ウ. 設計図書の誤りや不一致などを発見した受注者は、直ちに監督員へ通知して確認を請求する。受注者が独断で設計変更や施工を行うことは適切でない。

問6水準測量で、標高10.000 mの基準点Aに立てた標尺の後視が1.250 m、未知点Bに立てた標尺の前視が0.875 mであった。点Bの標高として、正しいものはどれか。

  • 8.625 m
  • 9.625 m
  • 10.375 m
  • 12.125 m
正解 ウ. 点Bの標高は、10.000+1.250-0.875=10.375 mである。水準測量では、既知点の標高に後視を加え、前視を差し引く。
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第4章 — CONSTRUCTION MANAGEMENT

施工管理法

施工管理法では、工事を品質・工期・安全・原価の各面から計画的に管理する方法が問われる。工程表やQC7つ道具の用途、安全活動、材料の受入れから施工体制まで、用語と管理手順の対応を理解することが重要である。
01234 4日3日5日2日 ダミー(作業なし) 太線=クリティカルパス 最長経路=全体の所要日数を決める
図 4-1ネットワーク工程表とクリティカルパス
1週2週3週4週5週 準備配管配線試験 バーチャート工程表(横軸=時間)
図 4-2バーチャート工程表
パレート図特性要因図ヒストグラム散布図管理図チェックシートグラフ QC七つ道具
図 4-3QC七つ道具

4.1施工計画

  • 契約書・設計図書・仕様書を確認し、現地調査を行ったうえで、施工方法、工程、品質、安全、資材、労務などを具体化する。
  • 現地調査では、搬入経路、作業場所、既設設備、電源、接地、他工事との取合い、周辺環境などを確認する。
  • 施工計画は、品質・工期・安全・原価を総合的に検討し、実行可能な内容とする。
  • 設計図書との不一致や施工条件の変更を発見した場合、独断で施工せず、監督員などと協議する。
  • 重要数値/用語: 施工計画書=施工方法、工程、品質管理、安全管理、資材・機械、施工体制などをまとめた文書。

4.2工程管理

  • バーチャート工程表は作業期間や進捗を見やすく表示できるが、作業相互の関連や工期への影響を把握しにくい。
  • ネットワーク工程表は、作業の順序関係と所要日数を図示し、重点管理すべき作業を明確にできる。
  • クリティカルパスは、開始点から終了点までの経路のうち所要時間が最長となる経路で、遅延すると全体工期に直結する。
  • 山積み図は、日ごと・期間ごとの必要人員や資機材量を積み上げて表示する。山崩しにより負荷を平準化する。
  • 重要数値/用語: トータルフロート=工期を遅らせずに作業を遅らせることができる余裕時間。クリティカルパス上では原則として0

4.3品質管理

  • 品質管理では、要求品質を明確にし、施工標準を定め、検査・測定結果を記録して不良の再発を防止する。
  • QC7つ道具は、パレート図、特性要因図、チェックシート、ヒストグラム、散布図、管理図、グラフ(層別を含む)である。
  • パレート図は重要な不良項目の選定、特性要因図は原因の整理、散布図は二つの特性間の相関確認に用いる。
  • 受入検査は材料・機器の受入時、工程内検査は施工途中、完成検査は完成時に行う。全数検査と抜取検査は、品質特性や重要度に応じて使い分ける。
  • 重要数値/用語: PDCA=Plan(計画)→Do(実行)→Check(評価)→Act(改善)。管理図の管理限界線は規格限界とは異なる。

4.4安全管理

  • リスクアセスメントでは、危険性・有害性を特定し、リスクを見積もり、優先順位を定めて低減措置を実施する。
  • KY活動は、作業前に潜在する危険を予測し、重点的に実行する安全行動を作業者全員で確認する活動である。
  • 作業主任者は、法令で定められた危険・有害作業について、有資格者から選任し、作業方法の決定や直接指揮などを行わせる。
  • 災害発生時は、人命救助と二次災害防止を優先し、関係者への連絡、原因調査、再発防止を行う。
  • 重要数値/用語: ハインリッヒの法則=重大災害1件の背後に軽傷災害29件、無傷災害300件。度数率=死傷者数÷延べ実労働時間数×1,000,000

4.5機器・材料管理

  • 発注時には仕様、数量、納期、規格適合性を確認し、受入時には品名、数量、外観、性能、試験成績書などを照合する。
  • 保管時は、温湿度、直射日光、ほこり、水分、振動、衝撃、盗難などによる劣化・損傷を防止する。
  • ケーブルドラムは原則として立てた状態で保管し、指定された回転方向や取扱表示に従って運搬する。
  • 材料は識別表示を行い、不適合品や検査前の品を合格品と混在させない。使用期限のある材料は先入先出を基本とする。
  • 重要数値/用語: 受入検査=納入品が発注仕様・設計図書・規格に適合しているかを使用前に確認する検査。

4.6原価管理

  • 原価管理では、実行予算を作成し、実際原価と比較して差異の原因を分析し、改善措置を講じる。
  • 工事原価は、材料費、労務費、外注費、機械経費、現場管理費などから構成される。
  • 原価低減では、品質や安全を損なわず、施工方法、作業手順、資材調達、機械配置などを合理化する。
  • 工程遅延は、追加労務、機械の待機、現場管理期間の延長などを招くため、工程管理と原価管理は相互に関連する。
  • 重要数値/用語: 実行予算=工事を実施するために、施工条件や施工計画に基づいて工種・費目別に設定する管理用予算。

4.7施工体制

  • 施工体制では、指揮命令系統、責任と権限、緊急時の連絡体制、元請・下請間の役割分担を明確にする。
  • 主任技術者または監理技術者は、工事現場における施工の技術上の管理を担当する。
  • 現場代理人は、請負契約に基づいて現場で請負人を代理し、工事運営や契約上の事務を行う者で、主任技術者とは役割が異なる。
  • 法定の条件に該当する工事では、施工体制台帳および施工体系図を作成し、下請負人や技術者の配置を把握する。
  • 重要数値/用語: 施工体系図=元請負人と下請負人の関係、各業者の担当工事、配置技術者などを図示したもの。

覚えておきたい要点

  • クリティカルパスは「最短の経路」ではなく、所要時間が最も長く、余裕時間が原則0の経路である。
  • バーチャートは見やすいが作業間の関連が不明確、ネットワーク工程表は関連と工期への影響が明確である。
  • QC7つ道具は「パレート=重点項目」「特性要因=原因整理」「散布図=相関」と対応させて覚える。
  • 管理限界は工程が安定しているかを判断する境界、規格限界は製品の合否を判定する境界であり、同じではない。
  • KYは危険予知、リスクアセスメントは危険性・有害性の特定からリスク低減までを体系的に行う手法である。
○×確認問題(クリックで解答)
Q1クリティカルパスとは、開始点から終了点までの経路のうち、所要時間が最も短い経路である。○か×か。
A. ×。所要時間が最も長く、遅延が全体工期に直結する経路である。
Q2作業ごとの必要人員を積み上げて表示し、労務負荷の平準化に利用する図を何というか。
A. 山積み図。山崩しによって人員などの負荷を平準化する。
Q3不良項目を件数の多い順に並べ、重点的に改善すべき項目を把握するQC手法はどれか。①散布図 ②パレート図 ③特性要因図
A. ②パレート図。重要な少数項目を見つけるために用いる。
Q4作業主任者は、法令で定められた危険・有害作業について、有資格者から選任する。○か×か。
A. ○。作業方法の決定や作業者への直接指揮などを行わせる。
Q5現場代理人と主任技術者は、法令上まったく同一の役割を持つ。○か×か。
A. ×。現場代理人は契約上の現場運営、主任技術者は施工の技術上の管理を担う。
▣ 本試験形式(四択)選択肢をタップで正誤判定

問1電気通信工事の施工計画を作成する際の留意事項として、最も不適当なものはどれか。

  • 契約図書、現場条件及び関係法令を確認する。
  • 品質、工程、安全及び原価を総合的に検討する。
  • 仮設設備の計画は、工事開始後の状況だけを見て決定する。
  • 使用する施工方法や機械について、現場への適合性を検討する。
正解 ウ. 仮設設備も工事着手前に現場条件や施工手順を踏まえて計画する必要がある。施工計画では品質、工程、安全、原価などを総合的に検討する。

問2ある工事のネットワーク工程において、開始から終了までの経路が、A→C→EとB→D→Eの2経路である。各作業の日数がA=3日、B=5日、C=4日、D=1日、E=2日のとき、クリティカルパスはどれか。

  • A→C→E
  • B→D→E
  • A→D→E
  • B→C→E
正解 ア. A→C→Eは3+4+2=9日、B→D→Eは5+1+2=8日である。最も所要時間の長いA→C→Eがクリティカルパスとなる。

問3バーチャート工程表の一般的な特徴として、最も適当なものはどれか。

  • 各作業の開始時期、終了時期及び所要期間を視覚的に把握しやすい。
  • 作業間の相互関係や余裕時間を常に明確に把握できる。
  • クリティカルパスを計算によって直接求めることができる。
  • 工事途中の工程変更があっても、必ず簡単に全体への影響を分析できる。
正解 ア. バーチャートは作業期間や進捗状況を見やすく表示できる。一方、作業相互の関連、余裕時間及びクリティカルパスの把握には適していない。

問4品質管理に用いるQC7つ道具とその用途の組合せとして、最も適当なものはどれか。

  • パレート図―重要な不良項目を重点順に把握する。
  • 散布図―工程の作業順序を時系列で表示する。
  • 特性要因図―データの時間的変化を管理限界線で判定する。
  • ヒストグラム―2つの特性間の相関関係を調べる。
正解 ア. パレート図は不良件数などを大きい順に並べ、重点的に改善すべき項目を把握するために用いる。相関関係には散布図、要因分析には特性要因図、分布の把握にはヒストグラムを用いる。

問5労働安全衛生法令に基づく作業主任者に関する記述として、最も適当なものはどれか。

  • 作業主任者は、すべての電気通信工事で必ず選任しなければならない。
  • 酸素欠乏危険場所で所定の作業を行う場合は、必要な資格を有する者から作業主任者を選任する。
  • 作業主任者は、工事の発注者が直接選任する。
  • 作業主任者を選任すれば、事業者は安全管理上の責任を負わない。
正解 イ. 酸素欠乏危険作業など法令で定められた作業では、事業者が必要な資格を有する者から作業主任者を選任する。選任後も事業者の安全管理責任がなくなるわけではない。

問6ある工事の予定原価が900万円、実際原価が960万円であった。原価差異を「予定原価-実際原価」で求める場合、正しいものはどれか。

  • 60万円の有利差異
  • 60万円の不利差異
  • 1860万円の有利差異
  • 差異は生じていない
正解 イ. 原価差異は900万円-960万円=-60万円であり、実際原価が予定原価を60万円上回っている。このため、60万円の不利差異となる。
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第5章 — LAWS & REGULATIONS

法規

電気通信工事に関係する許可・届出、技術者の配置、通信設備の保安、労働条件、安全管理などが問われる。特に、申請先の違い、主任技術者等の役割、期限・金額・時間に関する数値を整理することが重要である。
建設業の許可 大臣許可 2以上の都道府県に営業所 知事許可 1つの都道府県に営業所 別軸:特定建設業 / 一般建設業 下請に出す金額の大きさで区分(元請の下請総額)
図 5-1建設業許可の区分

5.1建設業法

  • 電気通信工事業を営む者は、軽微な工事のみを請け負う場合を除き、建設業の許可を受ける。
  • 建築一式工事以外では、1件の請負代金が500万円未満の工事が軽微な工事に該当する。
  • 建設業者は工事現場に主任技術者を置き、元請が一定額以上を下請契約する場合は監理技術者を置く。
  • 重要数値/用語: 軽微な工事=500万円未満。特定建設業許可・監理技術者が必要となる下請総額=5,000万円以上。重要工事で技術者の専任が原則必要となる請負代金=4,500万円以上(いずれも建築一式工事を除く)。[国土交通省「建設業の許可とは」](https://www.mlit.go.jp/totikensangyo/const/1₆bt₀00080.html)

5.2電気通信事業法

  • 電気通信事業を営もうとする者は、設備の規模などに応じて総務大臣の登録を受けるか、届出を行う。
  • 電気通信事業者の取扱中に係る通信の秘密は侵してはならず、通信を検閲してはならない。
  • 事業用電気通信設備の工事・維持・運用は電気通信主任技術者が監督し、端末設備等の接続工事は原則として工事担任者が行うか監督する。
  • 重要数値/用語: 電気通信主任技術者=事業用設備の工事・維持・運用を監督。工事担任者=端末設備等の接続工事を実施・監督。[電気通信事業法(e-Gov)](https://laws.e-gov.go.jp/law/359AC0000000086)

5.3有線電気通信法・電波法

  • 有線電気通信設備を設置しようとする者は、適用除外設備を除き、原則として工事開始前に総務大臣へ届け出る。
  • 有線設備は、人体・物件に危害を与えず、他の通信設備の機能に障害を与えないよう技術基準に適合させる。
  • 無線局の開設は原則として総務大臣の免許が必要であり、登録局や免許不要局は例外である。
  • 無線通信で知り得た他人の秘密を漏らしたり、窃用したりしてはならない。
  • 重要数値/用語: 有線電気通信設備の設置届=原則として工事開始日の2週間前まで。[有線電気通信法(e-Gov)](https://laws.e-gov.go.jp/law/328AC0000000096)・[電波法(e-Gov)](https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000131)

5.4労働基準法

  • 法定労働時間は、休憩時間を除いて原則1日8時間、1週40時間である。
  • 時間外・休日労働には、労使間で36協定を締結し、労働基準監督署へ届け出る必要がある。
  • 休憩は労働時間の途中に与え、原則として一斉付与・自由利用を保障する。
  • 使用者は毎週少なくとも1日、または4週間を通じて4日以上の休日を与える。
  • 重要数値/用語: 6時間超の労働=45分以上、8時間超=1時間以上の休憩。時間外労働の原則上限=月45時間・年360時間。[厚生労働省「労働時間・休日」](https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyouroudou/roudoukijun/roudouzikan/index.html)

5.5労働安全衛生法

  • 事業者は危険・健康障害を防止するため、設備、安全な作業方法、保護具、教育など必要な措置を講じる。
  • 建設現場で複数の請負人が混在して作業するとき、元方事業者は作業間の連絡・調整や作業場所の巡視を行う。
  • 法令で定める危険作業では、資格者から作業主任者を選任し、作業を直接指揮させる。
  • 高所作業では、作業床、手すり、囲い、墜落制止用器具などによる墜落防止措置を講じる。
  • 重要数値/用語: 高さ2m以上で墜落のおそれがある作業場所には、原則として作業床等を設置する。高さ・深さ1.5m超の箇所には安全な昇降設備を設ける。[労働安全衛生規則(厚生労働省)](https://www.mhlw.go.jp/web/tdoc?dataId=74003000&dataType=0&pageNo=9)

5.6道路法・道路交通法

  • 電柱、電線、通信管路などを道路に設置して継続的に使用する場合は、道路管理者の道路占用許可を受ける。
  • 道路管理者以外の者が道路に関する工事を行う場合は、道路管理者の承認を受ける。
  • 道路上で工事・作業を行い交通に影響を与える場合は、所轄警察署長の道路使用許可を受ける。
  • 道路占用許可と道路使用許可は目的と許可者が異なり、工事内容によっては両方が必要となる。
  • 重要数値/用語: 道路占用=道路法第32条・道路管理者、道路使用=道路交通法第77条・警察署長。[国土交通省「道路占用・承認工事」](https://www.mlit.go.jp/road/senyo/)・[警察庁「道路使用許可」](https://www.npa.go.jp/bureau/traffic/seibi2/shinsei-todokede/dourosiyoukyoka/permission.html)

5.7電気事業法・電気工事関係法

  • 電気工作物の設置者は、電気工作物を経済産業省令の技術基準に適合するよう維持する。
  • 小規模事業用電気工作物を除く事業用電気工作物の設置者は、保安規程を定め、主任技術者を選任して届け出る。
  • 一般用電気工作物等や一定範囲の自家用電気工作物に関する電気工事は、原則として電気工事士が行う。
  • 電気通信工事であっても、電源設備や屋内配線の工事を行えば電気工事関係法令の適用を受ける。
  • 重要数値/用語: 一般用電気工作物等は、一般に600V以下で受電する住宅・商店等の設備。主任技術者=電気工作物の工事・維持・運用に関する保安監督。[経済産業省「電気設備の申請・届出等」](https://www.meti.go.jp/policy/safetysecurity/industrialsafety/sangyo/electric/detail/tebikiindex2.html)

5.8その他関連法規

  • 廃棄物処理法では、建設工事に伴う廃棄物について、原則として元請業者が排出事業者となり、適正処理の責任を負う。
  • 産業廃棄物の処理を委託するときは、許可業者と書面で契約し、マニフェストで処理の終了を確認する。
  • 騒音規制法・振動規制法では、指定地域内で特定建設作業を行う場合、市町村長への届出が必要となる。
  • 建設リサイクル法の対象工事では、特定建設資材の分別解体と再資源化等を行う。
  • 重要数値/用語: 特定建設作業の届出=原則として作業開始日の7日前まで。建設廃棄物の排出事業者=原則として元請業者。[環境省「建設廃棄物の適正処理」](https://www.env.go.jp/hourei/11/000101.html)

覚えておきたい要点

  • 「主任技術者は現場、営業所技術者等は営業所」――配置場所を混同しない。
  • 500万円は「未満」が軽微な工事であり、ちょうど500万円の電気通信工事には建設業許可が必要。
  • 「設備全体は電気通信主任技術者、端末接続は工事担任者」と覚える。
  • 道路は「物を置くなら道路管理者、交通を使うなら警察署長」で区別する。
  • 休憩は「6超え45、8超え60」、高所対策は「高さ2m以上」が基本数値。
○×確認問題(クリックで解答)
Q11件の請負代金がちょうど500万円の電気通信工事は、軽微な建設工事に該当する。
A. ×。「500万円未満」が軽微な工事であり、500万円ちょうどは含まれない。
Q2端末設備を電気通信回線設備へ接続する工事は、原則として工事担任者が行うか監督する。
A. ○。電気通信主任技術者との役割の違いに注意する。
Q31日の労働時間が7時間の場合、法定の休憩時間は最低何分か。
A. 45分。6時間を超え8時間以下の場合は45分以上である。
Q4道路上で通信管路工事を行う場合、道路管理者の占用許可を得れば警察署長の道路使用許可は不要である。
A. ×。工事内容によっては道路占用許可と道路使用許可の両方が必要になる。
Q5建設工事から生じる産業廃棄物の排出事業者は、原則として元請業者である。
A. ○。元請業者は処理を委託しても適正処理を確認する責任を負う。
▣ 本試験形式(四択)選択肢をタップで正誤判定

問1建設業法上、建設業の許可を受けずに請け負うことができる電気通信工事として、原則として正しいものはどれか。

  • 1件の請負代金が500万円未満の工事
  • 1件の請負代金が500万円以下の工事
  • 1件の請負代金が1,000万円未満の工事
  • 工期が30日以内のすべての工事
正解 ア. 電気通信工事では、請負代金が500万円未満の軽微な建設工事のみを請け負う場合、原則として建設業の許可は不要である。500万円ちょうどは「未満」に含まれず、工期による免除規定もない。

問2電気通信事業法に定める通信の秘密について、正しいものはどれか。

  • 通信の秘密として保護されるのは通信内容だけであり、通信日時や通信相手は含まれない。
  • 電気通信事業者の従業者は、在職中に限り通信の秘密を守ればよい。
  • 電気通信事業に従事する者は、在職中に知った通信の秘密を退職後も漏らしてはならない。
  • 業務上必要であれば、法的根拠や利用者の同意がなくても通信内容を第三者に提供できる。
正解 ウ. 電気通信事業の従事者には通信の秘密を守る義務があり、その義務は退職後も続く。通信の秘密には、通信内容だけでなく通信相手や日時なども含まれ得る。

問3有線電気通信法および電波法上の手続に関する記述として、最も適当なものはどれか。

  • 有線電気通信設備の設置届出は、原則として工事完成後2週間以内に行う。
  • 有線電気通信設備を設置しようとする者は、原則として工事開始日の2週間前までに総務大臣へ届け出る。
  • 無線局の免許は、無線局を開設してから申請すればよい。
  • 無線局の開設免許は、道路管理者から受ける。
正解 イ. 有線電気通信設備の設置は、適用除外を除き、工事開始日の2週間前までに総務大臣への届出が必要である。無線局は原則として開設前に総務大臣の免許を受ける。

問4労働基準法上の労働時間に関する記述として、正しいものはどれか。

  • 法定労働時間は、休憩時間を除き、原則として1日8時間、1週40時間である。
  • 法定労働時間は、休憩時間を含め、原則として1日8時間、1週48時間である。
  • 労使が口頭で合意すれば、時間外労働を自由に行わせることができる。
  • 36協定を届け出れば、割増賃金を支払う必要はない。
正解 ア. 法定労働時間は、休憩時間を除いて原則1日8時間、1週40時間である。時間外・休日労働には36協定の締結と届出が必要であり、割増賃金の支払義務も別に生じる。

問5労働安全衛生法上、事業者が労働者を法令で定める危険または有害な業務に就かせる場合の措置として、正しいものはどれか。

  • 作業開始後、事故が発生した場合に限り安全教育を行う。
  • 正社員にだけ特別教育を行い、その他の労働者には行わなくてもよい。
  • 当該業務に関する安全または衛生のための特別教育を行う。
  • 労働者から同意を得れば、必要な資格や特別教育を省略できる。
正解 ウ. 事業者は、法令で定める危険・有害業務に労働者を就かせるとき、所定の特別教育を実施しなければならない。雇用形態や本人の同意を理由に省略することはできない。

問6電気事業法上、事業用電気工作物を設置する者の義務に関する記述として、正しいものはどれか。

  • 事業用電気工作物を、主務省令で定める技術基準に適合するよう維持しなければならない。
  • 技術基準に適合させる義務は、設備の製造者だけが負う。
  • 工事完成時に技術基準へ適合していれば、その後の維持管理は不要である。
  • 電気通信工事の主任技術者は、当然に電気事業法上の電気主任技術者となる。
正解 ア. 事業用電気工作物の設置者は、その設備を技術基準に適合するよう継続して維持する義務を負う。建設業法上の技術者と電気事業法上の電気主任技術者は、資格や役割が異なる。
Q質問して確認するデモ
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